ボロボロのくまちゃんが表紙のこの写真集。
その名も『愛されすぎたぬいぐるみたち(原題:MUCH LOVED)』。
愛されすぎたぬいぐるみたちをピックアップした、非常に珍しい写真集なんです。
今回は、写真集『愛されすぎたぬいぐるみたち(原題:MUCH LOVED)』を紹介します(`・(エ)・´)ゝ
目次
『愛されすぎたぬいぐるみたち』とは?
ぬいぐるみたちとの思い出写真集
『愛されすぎたぬいぐるみたち(原題:MUCH LOVED)』とは、持ち主たちに愛されすぎたぬいぐるみたちの末路を掲載した写真集。
ぬい年齢・5歳〜104歳までの、60体以上もの「愛されすぎたぬいぐるみたち」が、写真と共に持ち主のエピソードを添えて紹介されています。
なんといってもまず目に入るのは、ぬいぐるみたちのボロボロのビジュアル!
実は、表紙を飾っているピンクのくまちゃんなんてまだまだマシな方なんですよ・・。
目も鼻もなく、毛がほとんど抜けてしまったぬいぐるみなんてのは序の口。
キスされすぎて顔が真っ黒になっていたり、21年間一度も洗われていないツワモノまでも登場。
画像出典:MuchLoved
中には、もはや原型さえとどめていない「布切れ」のようなぬいぐるみもチラホラ。
例えば、こんなぬいぐるみも・・↓
画像出典:MuchLoved
朝鮮人参・・ではありません(笑)
パッと見「ホラー?!」と思う人もいるかもしれませんが、写真一つ一つに添えられた持ち主のエピソードを読めば、その見た目になった理由がわかるはず。
生まれた時からずっと一緒に過ごし、悩み事を相談したり、旅行に連れて行ったり─。
持ち主からの愛情を一身に受け、共に成長してきた証が、そのボロボロの体に刻まれているということに皆さんも気付くと思います。
ぬいぐるみを撮影した理由とは?
本の著者は、アイルランドを拠点に活動している写真家の Mark Nixon(マーク・ニクソン)。
主に広告写真や肖像写真を手がけ、国際的な賞の受賞経歴もあるアーティストです。
マークが『愛されすぎたぬいぐるみたち』を撮影しようと思い立ったきっかけ。
それは、彼の息子カラムが可愛がっているピーターラビットのぬいぐるみが発端でした。
こちらが、マークの息子・カラムが大切にしていたぬいぐるみ↓
画像出典:MuchLoved
かなり年期が入ってますね!
カラムは四六時中このピーターラビットを抱きしめ、毎晩一緒に寝ないと気が済まないほど溺愛。
そんな息子の姿を見て、マーク自身も幼い頃パンダのぬいぐるみに同じような想いを抱いていたことを思い出し、『愛されすぎたぬいぐるみたち』の写真を撮影しようと決心したそうです。
早速マークは写真集を作るために、お気に入りのぬいぐるみを連れてくるよう募集を開始。
はじめは、子供からの反応がほとんどだろうと思いきや・・なんと応募してきたのは大人ばかり!
それだけ多くの大人たちが、今でもぬいぐるみを大切にしている現実を目の当たりにし、マークは非常に驚いたそうです。
人気番組で紹介され話題沸騰
マークは撮影した作品を自身のホームページにアップしたところ、なんと全世界から一ヶ月で150万、三ヶ月で450万ものアクセスが殺到!
アメリカ・ロシア・中国に留まらず、ペルー・アイスランド・アルゼンチン、そしてヨーロッパ中で瞬く間に話題になり、2013年に待望の写真集が出版されました。
こちらが洋書版の『MUCH LOVED』↓
日本では、2015年に放映された『マツコの知らない世界』で紹介されたことにより、一気に知名度がアップ。
近年のぬい撮りブームもあってか、2017年6月にやっとのことで翻訳出版が実現しました。
ちなみに、この本の翻訳を手掛けた金井真弓さんも、20体以上のぬいぐるみと暮らす程の大のぬい好きだそう。
まさに、ぬい好きによる、ぬい好きのための写真集なんです!
掲載されているくま達の紹介
60体以上ものぬいぐるみが紹介されているこの写真集。
くまだけに限らず、色んな種類のぬいぐるみが掲載されています。
その中でも、特に印象に残った「くま」を紹介していきましょう!
U2・ボノのテディベアエピソード
アイルランドの超人気ロックバンドU2のボーカル、ボノ・ヒューソンのエピソード。
ボノと彼の妻アリ・ヒューソンの共通の親友だったグレッグ・キャロル。
交通事故により26歳という若さでこの世を去ったグレッグがとても大切にしていたのが、このくまのぬいぐるみ。年齢は不明。
画像出典:SankeiBiz
耳が片方ありませんが、比較的キレイですね。
ボノは亡くなったグレッグに捧げるため、“One Tree Hill” という曲を作曲↓
ボノの妻曰く、この曲をグレッグのテディベアに聴かせると、彼(テディベア)はにっこりと笑うそうです。
Mr.ビーンでお馴染みのテディベア
イギリスのコメディ番組『Mr.ビーン』でお馴染みのくま・テディ。年齢22歳。
画像出典:SankeiBiz
ミスタービーンの大のお気に入りであるテディ。
クリスマスプレゼントをあげたり、テディが眠っている時は起こさないように気を遣ったり・・と、まるでテディが生きているかのように扱うビーン。その姿はかなりの溺愛ぶりです。
ビーンの深い愛情を受ける反面、首を取られたりペンキを塗る筆代わりにされるなど、しばしばひどい仕打ちを受けることも。
しまいには、コインランドリーで洗われて体が縮んでしまうハプニングもありました(笑)
私も小さい頃から大好きで、毎週欠かさず観ていたミスタービーン。
特に、テディが出る回は面白い話が多いんですよね〜。
私がくま好きになるきっかけにもなった作品です↓
表紙を飾るピンクのテディベア
本の表紙を飾るピンクのテディベア。年齢24歳。
画像出典:SankeiBiz
持ち主が生まれた時から、ずっと一緒に過ごしてきたというテディベア。
あるクリスマスパーティの翌日。持ち主が目を覚ますと、なんとテディベアの体がバラバラに引き裂かれているという事件が発生!
取り乱した持ち主ですが、大おばさんに治してもらい、九死に一生を得ました。
なんだか、映画『テッド』のラストみたいな話ですよね。
私も朝起きて、大切にしているくまのぬいぐるみが八つ裂きになっていたら気絶すると思います(笑)
犬が嫉妬するほど愛されていたテディ
持ち主のスザンヌに可愛がられていたテディ。年齢40歳以上。
画像出典:MuchLoved
スザンヌに嫉妬した飼い犬がテディに襲いかかり、もう少しで首がもげるところだったとか。
体にはその時の傷跡がチラホラあるのですが、スカーフで隠しているという健気なテディ。
私も犬を飼っていましたが、大事なぬいぐるみが何度襲われたことか・・(笑)
ぬいぐるみ達にとって、犬は脅威でしかなさそうです。
・・と、この他にもユニークなエピソードを持つぬいぐるみたちが勢ぞろい。
微笑ましいエピソードからちょっと闇深なエピソードまで、読み応え抜群です!
番外編
最後のページには、自分のぬいぐるみを紹介できるページも。
自分の大切にしているぬいぐるみの写真を貼って、持ち主とのエピソードを書けるようになっています。
・・ということで、私の大切な相棒「まぁ」のプロフィールを書いてみました!!
字が汚いのはご愛嬌m(_ _)m
いざ、まぁのことを文字に書き起こしてみると、結構ひどい性格してるな・・(笑)
まぁちゃん、これからもよろしくねっ!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
いやー、改めてぬいぐるみの存在の大切さを考えさせらる写真集でした。
『テッド』のような映画が大ヒットする背景には、世界中で家族のように愛されているぬいぐるみがいるからなんですね。
最近、ぬいぐるみを主役として撮影する「ぬい撮り」がブームになっていますし、大人になってもぬいぐるみを愛する姿勢がもっともっと広まれば良いなぁ・・なんて思ったりもしました。
もちろん、私のように大人になってもぬいぐるみを可愛がっている人だけでなく、小さい頃ぬいぐるみを可愛がっていたという人にもオススメ!
この本を読んだ後、昔お世話になったぬいぐるみのことを思い出してあげたら、きっと押入れや屋根裏の中にいる彼らも喜ぶのではないでしょうか。
以上、写真集『愛されすぎたぬいぐるみたち』のご紹介でした(´・(エ)・`)